森博嗣『臨機応答・変問自在』集英社新書
昔読んで自分の本棚にあったから、冷水を浴びたくなってさっき読んだ。
私の中で森博嗣という存在は特別で、中学高校に通っていた時代に考え方の面でかなり信奉した作家だった。更に高校受験時には真冬の夜中眠くなったら整然とした彼の著書で気を紛らし数学の問題に取り掛かったものだ(数学は好きだった、とか言いながら直感で解くと言う論理的かどうかは怪しい中学数学、高校数学だったけれど)。
彼のせいで私は、質問することに最大の価値を抱いちゃったりしてさ…生きにくい世の中に彼のせいでなってしまった。彼は“何を問うか”で評価するのである。大学生になって、ゼミになんか入って質問が日常茶飯事になってしまったのだが、いつも質問する度に“この質問はどう評価されるのか”なんて意識してしまう。だから良い質問をしようとして肩肘を張った質問をしてしまったと後悔することが多くなった。
森博嗣のこの新書は、学生に質問させてそれに森博嗣が答えると言う森博嗣の授業内容の一部を切り取って、Q&Aを収録したものである。大学生になって思うがこの授業の成績評価方法は不確定で取り繕いようがない。まだ論述したほうがやりやすいな。
というわけで最近離れ気味の森博嗣読みでした。(あーあ吉田孝読み終らなかった…)