終わり

 そのまま下関から鹿児島本線に乗り込んで、本州を出て九州に入る。超特急の新幹線が鈍行の隣を走っていて、ものすごい轟音。まるで鬨の声みたいに、旅の終了を意識させて、私の須賀敦子の話も聞き終えた。
 何も学べなかった気がする。どこにも行けなかった気がする。そんな旅で、完全な満足を得られたわけではなくって。他にも行きたいところがあったし、もう一日泊まって、見たかった遺跡もあって…。非日常な日々を送れたけれど、でも、満足はいかなかった。なんだか、本当に自由になったわけじゃなかったし、所詮『自由になれた気がした 15の夜』なんだ、と思って。次に行く時はもう少し、自由になって、心がね、自由になっていけたら良いなぁと総括。もう少し余裕を持って。

 というわけで、旅は終わったのでした。長かった〜書くの!