寒いからって飲んだ紅茶が甘ったるくていけない。引き出物で母から貰った紅茶は―丁寧にもweddingと称されて―酷くきつい甘さ。グラグラくるような、少し顔をしかめてしまうような――蜜月を卑しむ独り身のような感覚。でもって寒い夜には飲みたくなくなるような紅茶。失敗だった。
Lampは好き。夏の一人旅のお供は彼らで、彼らの歌声を聞いているとありありと日本海の青さを思い出してはまた一人で海岸沿いを歩きたいと言う衝動に駆られてしまった。今日は、ひろがるなみだ、を選曲。つくづく、運が悪い。もったいないくらいの、美しさと童話みたいな優しさが、今の私には不釣合い。
そんな冬の雨の夜。