本の栞

私は本を読む時栞がなくともページ数を覚えている為、続きが分からなくなるということはなかったが、学術書など頭を使うような本では必ず必要とするようになった。頭で理解することを優先する為、一章読み終わったら目を瞑って要旨を考えてみるということを即時実行するからだ。ページ数などという余計な情報は整理の支障になる。そこで、すっと挟める栞の存在が必要不可欠なんだなぁ。
今、中公文庫『中国文明の歴史 5隋唐世界帝国』を読んでいるけれどそこらの学術書より簡単で読みやすい、が、やはり栞がないと…頭で思い描いてみる時甚だ不都合だ。あれー秦王ってどこを治めてるんだっけ、長城はどう流れてるんだっけ等々理論ばっかり追ってると位置関係が疎かになるし、何よりも外国の地名を覚えるのが苦手な私は実際に地図を見る必要も出て来る。
本に対する感想??外山軍治さんの可愛らしい突っ込みや私見が時折疲れた頭に良い休憩となるというところかな。隋と唐は切り離して考えられず、唐のあの強固な律令制や支配は隋に端を発するのだと。その流れで意識して見ていかなければならないし、強固な支配とは言いつつも外敵の多さには辟易するし、周辺諸国との関係は広い意味で華夷秩序を理解する必要があると思ったな。中国文明に対して尊敬を受けていたけど、まだ知らないことが多くて更に好奇心を刺激されるよ。現代の法制もまたね。社会主義と言う日本とは違う主義を採用しているあの国をもっと知りたい。