過去のおとこ

と書くとなんかすごい経験をお持ちだと勘ぐることもあるかもしれませんが、そんなことはない。残念ながら。北村薫の『スキップ』で主人公の娘美也子が読書感想文で「――私は百人の男を寝たい」と言っているのを思い出したけれど、そんなくだりも全く関係ない。昔むかしに、今ではもうその存在も忘れていたくらいの人間と付き合っていて、その男が最近あらぬところから私を彼が主人公たるアラソイに巻き込むような事態に陥らせ、そのことについて今日ガツンと言ってやるために会うことになりまして、もーなんて言ったらものの見事にへこませることが出来るのだろうか?とそればかり考えてシミュレーションしているのだけれど、取敢えず、一言目は『私を巻き込んで一体何を私にさせたかったのかな?』で最後は『卑怯者!』で終わってやろうかなーと。そしてお金は払いたくないので、啖呵を切ったのちキレた振りして颯爽と店を後にしようと思っているのだけれど巧く運ぶかな?
全く持って高校の時から全然成長していないように見えるのは私だけではないはずで、その話をしてくれた友達も手に負えないというような目をしていた。だけど、本当にアホかと思うくらいくだらないことをしやがってと思って、その話を聞いた瞬間「おぅおぅ喧嘩してやろーじゃねーか!」と好戦的にも言ってしまったことが今になって後悔される。億劫。関わらないと良かった……。人様の色恋沙汰に首を突っ込んだら良くないことになるって分かってるけれど、なんか知らないけれど、私が重要参考人?らしくてもう、関わらずにおれないっつーか、ここで関わらなかったら後々酷いことになるという予測が簡単に付くんだよね。あぁあ、まぁ今日は喧嘩するよ、喧嘩して言いたいこと言って、その後は相棒(水谷豊的な人)に会って多分イライラを聞いてもらうことになるのだと思う…。
あぁ、『スキップ』読みたくなったなぁ。