そうせき

漱石の夏やすみ (ちくま文庫)

漱石の夏やすみ (ちくま文庫)

 漱石が大学生の時に書いた、親友の正岡子規への漢文紀行を訳と共に注釈を含みながら綴られている。漱石の書いた漢文は『木屑録』と題される。
 子規の洒落に乗って、自分のことを「朗君」、子規のことを「妾(あたし)」と呼び、子規子ちゃん、と言う漱石が可愛らしい。好きだ。あの人の屈折が怖いときもあるけれど、凄く、繊細な人だ。