.勝浦令子『古代・中世の女性と仏教』日本史リブレット
古代・中世と女性と仏教について尼寺の隆盛衰退を見つつ、何故女性が出家したか女性の仏教観、夫婦で僧尼の中世など軽く記してある。並行して『仏教入門』(岩波ジュニア新書)も読むと分かりやすい。
女性には女性しかない地獄があるという、戒律は尼の方が多いし、僧でなければ成仏出来ず転身が必須と言う教義もあったり…。しかしてこの薄さでは論じることは不可能だろうが、やはり基層信仰としての神道アニミズムについても触れる必要があったのではないかと思われる。それともこれは更なる別の問題か。女身垢穢などの概念を受容する土壌など分からないなぁ、いやなんとなく想像つくけど。女性と仏教を扱うならばその点は必要じゃないのかと思われる。まぁ100頁強の冊子には荷が重い…よね。