濃度

濃度が高いと足を取られずるずる引き込まれる。久々にそういう本に出会って動揺して苦しくて、2,30ページ読んでは激しく閉じて断絶、重いから足を取られて抜き取るのに必死だ。覚えのある感覚だ、ガルシア=マルケス百年の孤独』を読んだ時もどうしたらいいか分からないくらいの感情の渦に巻き込まれて、大学で読んでいたものだから私の歪んだ表情に友だちは本当に心配していた。今回の本はそれ以来の有名作品。怖い。怖い。気をつけないと。
ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』(河出書房新社、世界文学全集?T‐03)